骨伝導とはなにか?
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最終更新日:2014/01/16
骨伝導補聴器
一般に人間が音を聞くときは「耳→鼓膜」を通して音を感じると思われていますが、実は人間の聴覚は、2つの音の要素を組み合わせて1つの「音」として認識します。
その2つの要素のうち1つが、「気導音」。もう1つが「骨導音」です。
簡単に言うと、「気導音」は耳の鼓膜を通して聞く音で、「骨導音」は頭蓋骨を通して聞く音です。
そう、人間は鼓膜だけでなく、自分の骨を通して音を聞いているのです。
試しに、耳を塞いだ状態で声を出してみてください。「あいうえお」でも何でもいいです。
多少くぐもった音ですが、耳を塞いでいるにもかかわらず、自分の声がはっきり聞こえたはずです。
その音が、鼓膜を使わずに聞くことができる音、「骨導音」です。
また逆に、自分の声を録音して聞いてみると、いつも感じている「自分の声」と全く異なることにショックを受けることがあります。それは、自分の声と認識しているものは、「気導音」と「骨導音」の両方が合わさったものであるのに対して、録音された音は「気導音」のみであることから生じるのです。
一般に、耳の中にある聴覚神経は、音による振動を「音」として感知します。難しく言うと、内耳のうずまき管に直接音の振動を伝え、リンパ液中に浮かぶ聴覚神経が揺れることで音が聴こえるのです。
通常、そうした音を感知するのは耳の鼓膜の役目なのですが、頭蓋骨を通した音も、聴覚神経を刺激します。この2つの経路がミックスされて、「音」を認識しているのです。
そして、「気導音」か「骨導音」の一方だけでも(健常者よりは多少劣るにせよ)音を認識することは出来るのです。
このように、音の聞こえ方には2種類があるということは、難聴についてもやはり2種類あるのです。
音の伝わる経路に問題がある場合が「伝音性難聴」で、聴神経系に問題があるのが「感音難聴」とおおまかに分けることができます。
聴神経系に問題がある感音難聴の場合は難しいのですが、伝音性難聴の場合は、鼓膜を使わずに聴覚神経を刺激する「骨導音」が有効の場合があります。
「骨伝導補聴器」は、そうした「骨導音」の理論をもとに開発された補聴器です。
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engadget日本語版より。 http://japanese.engadget.com/2011/
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